滋賀県更生保護事業協会は、地域社会の一員として、犯罪や非行をした人の立ち直りを支援します

滋賀県保護司会連合会

滋賀県保護司会連合会

1.はじめに

更生保護制度の改正は、昭和24年に制定・施工された「犯罪者予防更生法」に始まり、保護処分を受けた少年のほか、保護観察付執行猶予者等に拡大され、今日に至っている。また、昭和25年の「保護司法」、「更生緊急保護法」の制定により、民間における更生保護の担い手である「保護司」と「更生保護会」(現在の更生保護施設)の制度が整備された。我が国の更生保護制度は、明治以来、民間篤志家の努力と貢献によって築かれた基礎の上に、国の制度が形づけられたという特徴を持ち、民間篤志家の熱い思いが今の保護司をはじめとする民間の担い手に引き継がれ、更生保護の取組に繋がっている。

特にこの10年間では、平成25年6月に公布された、「刑法等の一部を改正する法律」、「薬物使用者等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予に関する法律」により、新たな刑罰の仕組みが設けられ、特に再犯率の高い薬物依存者等への処遇効果が期待されるところです。平成28年には、「再犯防止推進法」が成立し、翌29年には再犯防止推進計画が策定され、犯罪や非行をした人への更生改善を、国や地方公共団体が民間団体と連携して取り組む必要性が打ち出されました。

平成30年には県の再犯防止推進計画が策定され、県更生保護事業協会が県のモデル事業の一部受託を経て、平成31年3月、県更生保護事業協会、県保護司会連合会、県就労支援事業者機構、県更生保護女性連盟の合同事務所をJR大津駅前の逢坂ビル3階に設置し、県内の更生保護活動の拠点として県更生保護ネットワークセンターが開設されたところです。

また、保護司活動の活動拠点である更生保護サポートセンターは、関係機関や保護司会等のご尽力により、平成30年度に、全ての保護区に設置され、地域の更生保護活動に利用されています。保護司会の組織は、市町村合併等を経て、平成18年には10保護区4地区会の保護司会で構成されていましたが、平成22年1月に伊香郡・東浅井郡・長浜市が合併し、4月より長浜保護区が1保護区4地区会に統合されました。

また、平成27年には、大津保護区の大津地区会と滋賀地区会が統合され、9保護区13地区会の構成で現在に至っています。保護司OB会の湖友会は、退任保護司(在席10年以上)を対象に200名を超えるメンバーで組織されており、年1回の総会・懇親会を開催し、会員相互の親睦と更生保護事業への協力が図られています。また、会員からの近況報告を掲載した会報が年1回発行され、会員相互の交流が進められています。

2.社会を明るくする運動

毎年、7月の社会を明るくする運動月間の初日には、総理大臣のメッセージ伝達、駅頭・量販店等での啓発活動などが、地域住民と一体となり犯罪予防活動が展開されています。さらに年間を通じて、小・中学校等との情報交換会や懇談会等の開催がされています。
広報誌としては、年2回、地域活動部会が編集を行い、「更生保護びわこ」を発行して、観察所や関係団体の最新情報並びに当連合会の情報を掲載し、会員等への広報に努めています。
60周年記念誌の続編として、平成22年~令和元年の10年間の歩み等をまとめた記念誌の発行を準備している。

3.保護司の安定的確保への取組

保護司の安定的確保は継続した課題であり、保護区毎の取組内容に差はあるものの、現状、以下の取組等を通じて、保護司適任者の確保に努めている。

● 地方自治体(県、市、町)職員退職者等へのアプローチ。
● 小・中学校の教職員退職者へのアプロ―チ。
● 各種ボランティア団体(自治会、自治連合会、社会福祉協議会、民生児童委員協議会等)との情報交換会における協力依頼及び候補者検討協議会の開催。
● 宮司・住職へのアプローチ。
● 更生保護女性会との合同研修会や情報交換会(ミニ集会、一般公開ケース研修等)における協力依頼。

4.財政状況について

連合会の財政収支状況は、以下のとおり、実質的な収支は、500万円前後で推移している。その自主財源は、保護司会費と県更生保護事業協会からの助成金で運営している。

5.今後の課題

(1)保護司の安定的確保への取組
保護司会組織を維持するうえで、保護司の安定的確保は継続した課題であり、保護区毎にその対策に苦慮している。上述の方法等により、新任保護司の確保に努めているが、現状、個人が有する情報活用が主であり、会長や退任予定保護司等の力量に負うところが多く、安定的確保の観点から、地方自治体の首長や教育委員会等の協力を得て、退職者や保護司適任者の情報開示を求める必要である。
また、若い保護司の出番づくりを積極的に進め、幅広い年齢層から安定的に保護司を確保する取組を進めることが重要となっている。

(2)再犯防止に向けた地域連携
県の再犯防止推進計画を踏まえ、市町・関係団体・関係機関との連携を図ることにより、様々な問題を抱えた人たちを、誰一人取り残さない、息の長い支援を行い、実効性のある取り組みを推進することが重要であり、そのためには、地域の活動拠点である、更生保護サポートセンターの一層の活用と県更生保護ネットワークセンターとの連携も必要となっている。

滋賀県内の保護司会(担当する市町)

各種資料