更生保護法人滋賀好善会(更生保護施設)が営む継続保護事業は、被保護者を施設に収容して必要な保護を実施しています(保護観察における補導援護・応急の救護の委託・更生緊急保護の委託)。

次に、平成29年度から、地域で生活する刑務所出所者等に対する支援を更生保護施設に委託する「フォローアップ事業」を開始しています。この取組は、更生保護施設において対象者の退所先を確保して、できるだけ早期に地域に送り出すとともに、退所後、親族等の見守りがない者を中心に、その者の事情をよく知る当該施設が自立更生に向けた支援等を行うものです。

更生保護施設の社会的役割は、公的監督(保護観察)を受けない者への宿泊場所と食事の提供から始まりましたが、時代を経て、れぞれの者の特性(高齢者・障害者・薬物等)に応じた専門的指導、退所後のフォローアップ等も見据えたトータルな支援にまで変遷してきましたさらに、平成28年に施行された「再犯の防止などの推進に関する法律」(再犯防止推進法)と同計画によって、より一層、更生保護施設の機能や社会的役割に注目や期待が高まってきています。

一方、仮釈放者のうち、更生保護施設に帰住する者の割合は、平成20年は2%台であったものが、平成29年には30%台に増加し、刑務所内での累犯者の増加と相まって、更生保護施設に仮釈放で帰住する累犯者の数も、平成20年には約19%であったものが、平成29年には29.%となるなど大幅に増加し、更生保護施設が社会的期待に応えようと奮闘してきた経過が窺え、滋賀好善会も、平成28年度以降、平成30年度まで、90%前後の高い収容率を維持してきました。

他方、更生保護施設が国から委託を受ける被保護者の7~8割は仮釈放者ですが、受刑者自体が減少していることや更生保護施設以外にも自立準備ホーム等の受け皿が増加していることを考えると、今後、更生保護施設に帰住する者自体、減少していくことが見込まれます。

更生保護施設は、一定の法的な枠組の下、24時間、365日、社会内で犯罪や非行をした人たちの再犯防止や更生のために濃密な処遇を展開できる唯一の施設です。社会的には、この土台を生かし、創意工夫をもって、今以上に効果的な処遇を展開できる可能性がある施設として、高い期待が寄せられています。

今後、更生保護施設が営々と存続していくために、また、その社会的役割を果たしていくためには、更生保護施設でしかできない処遇を展開していくこと、受入対象をこれまで受け入れなかった、より処遇困難な者に拡大していくこと、現行で実施されているフォローアップに見られるような退所後のアフターケア機能の強化等が必要となります。

そこで、滋賀好善会は、「社会生活に適応させるために必要な生活指導」を行う犯罪者処遇の専門施設として、社会福祉士等の専門的資格を有した者を配置し、高齢者あるいは障害を有する者のうち、社会内に帰住先がない者を積極的に受け入れ、福祉的支援につなげる機能を備えた施設を目指しています。さらに、簡易薬物検出検査の試行施設として、平成30年度から、検査に同意した者に対し、施設内で簡易薬物検出検査を受検することにより、処遇のツールの一つとして、希望施設に提供され、断薬を支援することが可能となりました。

このような状況から、今後、滋賀好善会は、地域に信頼され、支えられる施設運営を心掛け、従来、受入れが少なかった、処遇困難者(少年、障害者、高齢者、薬物等)をも積極的に受け入れ、収容率80~90パーセント以上の収容率を維持し、安定的な施設運営に寄与できるよう、職員一同、心を一つにして事業を行っています。きたいと思っています。