滋賀県更生保護事業協会は、地域社会の一員として、犯罪や非行をした人の立ち直りを支援します

高島保護区(高島市)

高島保護区(高島市)

1.地区紹介

滋賀県の北西部に位置する高島保護区は、同県の約6分の1の面積を有する広域の高島市を執行区域としています。高島市は、昭和の大合併のときは、マキノ町・今津町・朽木村・安曇川町・高島町および新旭町が発足し、平成の大合併のときには、この高島郡6カ町村がそのまま市制に移行したわけです。それゆえ歴史的にも地勢的にも、さらには市民の伝統的風土からしても、まとまりのある保護区といえます。高島市の歴史で、現在もなおその市民性に影響をおよぼしているものに、儒学者中江藤樹があり、すべての人間は、身分の尊卑に関係なく、武士や農民たちを懇切に教育しました。

また近代に入っても、大正9年創立の滋賀県立今津中学校(現高島高等学校)は、「藤樹中学」と称されたほどに、当初から藤樹精神を前面に押しだした教育方針によって運営されるなど、高島郡内の初等教育もふくめて、《良知に致る》を教育の基本にすえ、伝統は現在も承継されています。現在の高島市の人口は約48,000人で、平成の合併のときの50,000人からしても減少傾向にあり、全国的な現象ともいうべき高齢化社会に進みつつあるなかで、25名の保護司が日夜奔走してきました。

2.事業概要

会では、総務・研修・地域活動と協力組織の4部会を設けて、円滑な活動を推進する他、理事会も開催して、総会議案等の重要事項の協議を行っております。年間通じての研修会は、6回開催しており、定例研修会と自主研修会、県内外の矯正施設等の視察研修会があります。社会を明るくする運動では、街頭啓発、作文コンテストを毎年実施しており、街頭啓発は、7月初旬の早朝、JR湖西線の各駅および小中学校に分かれて、特別参加の市長、市当局の担当者、更生保護女性会員とともに、通勤・通学者を対象に啓発資材とパンフレットを配布しています。その後、高島市役所に出向き、市長への内閣総理大臣メッセージの伝達を行っています。また、作文コンテストは、市内の小中学生を対象に募集し、平成30年度の場合、その応募作品数は624点に及びました。そのうち、優秀作品6点を選抜して県推進委員会に推薦したところ、最近では小学生の作品が2年続けて《滋賀県保護司会連合会長賞》の特選にあずかっています。なお、高島市更生保護女性会が毎年、開催されている「一般公開ケース研究会」の分散会にも、助言者として積極的に参加しています。

広報誌では、保護司という職名自体、ほとんどの市民には知られていないことから、3,500部を印刷し、市内全戸に回覧するとともに、公民館等の公共施設にも配置しています。この10年は、第22号から第30号まで発行しましたが、「対談・生活困窮者の相談から見えてくるもの」「安心・安全な社会の実現を目指して」「再犯の防止等の推進に関する法律について」「更生保護サポートセンターの設置について」等であります。市内小中学校との連携ということで、学校訪問を年2回、さらには各小中学校長と生徒指導担当教諭との懇談会を、夏休み前に6地区(旧6か町村)に分かれて行っています。また年度によっては、高校の生徒指導主任との懇談会の開催や中学校における挨拶運動にも参加しています。県内において、最後の更生保護サポートセンター未設置保護区であった高島保護区は、令和元年5月、高島市役所高島支所西館1階に開設することができ、運営については、週3日とし、常時2名の保護司が交替で駐在しています。